釜石市民ホールプロポーザル応募案

2014 -

津波で大きな被害を被った岩手県釜石市の中心部に計画される、震災復興のシンボルと位置付けられたプロジェクトである。巨大な施設全体をヒューマンスケールで親しみやすいヴォリュームに分割して、親しみやすい丘のような市民ホールとなることを意図した。新しい建築群で谷状の地形をつくり明快な都市軸を構成する。さらに、まちに賑わいを取り戻すため、普段使いの機能を街路沿いにぐるりと配置し、常にアクティビティを街路に向かって発信する裏側のない建築を目指した。敷地中央に配置した大ホールの周囲を普段は使われない裏回りスペースも含めて「アートループ」と名付け、市民がフラッと立ち寄れる自由な回遊空間として計画している。大小ホール、ギャラリーでのイベント開催時には、使用形態に応じてアートループを適宜部分的に閉じることにより、無理なくゾーンを分節し必要な動線を確保することで多様な使い方が可能な市民ホールである。

計画地 岩手県釜石市
用途 市民ホール、情報交流センター
延床面積 6,656m2
構造/規模 S造 / 地上3階
選定結果 2014年のプロポーザルにおいて、宮本・siinari一級建築士事務所特定設計共同企業体として2次ヒアリング進出(3席)