『「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき』王国社

阪神大震災の傷を残しながらなおも建築を継承していく「ゼンカイ」ハウス、中庭を巡る外廊下に家族各個人の部屋が取りつく「愛田荘」、斜面という敷地も景観も設計に組入れた「苦楽園」など、つねに広い視野と深い読みで挑戦しつづける建築家、宮本佳明の10年にわたる仕事と思索の軌跡。
写真・図版多数掲載。(www.xknowledge.co.jp引用)

zenkai■目次
・第1章 「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき
もうひとつの廃墟論/壊れたものを直すということについて
・第2章 設計ノート
外気の部屋/「家族」のようなもの、「住宅」のようなもの/「決定的な決定性」の不在/収納というオブセッションを越えて/環境と、「生活のリアリティ」をつなぐもの/ストラクチュアによる宅地の再定義/敷地(斜面)を使いたおすことについて/垂直の地面/屋根による増築/生活と研究を支える壁/洋服のような軽い建て増し/すべては現地徹底取材から 聞き手・五十嵐太郎
・第3章 環境とは何だろうか
環境問題と「自然」/「建築」の居場所/防災という思想、安全という文化/擁壁に住む愉楽/分節の風景/10年という、正確に計測可能な時間/発見から記述、記述から応用へ 聞き手・南泰裕
・エピローグ 建築の倫理