風景をよく見ると、新しいかたちは地形や土木構築物あるいは過去の都市計画といった古いかたちの影響を受けていることに気づく。私たちをとりまく環境には、さまざまな「意図」が重層的に潜んでいるのだ。設計者が向き合う敷地も、周辺環境や土地の歴史的な経緯の影響を受けていないことなどまずあり得ない。本書では、違和感のある風景を取り上げ、写真や地図などを用いて、そこに刻まれたさまざまな計画のほころび(=環境ノイズエレメント)の読み解き、そしてそれらを積極的にとらえて設計に活かしていく方法(=クッキングアーバニズム)を具体的事例とともに紹介する。(www.xknowledge.co.jp引用)
続きを読む 『環境ノイズを読み、風景をつくる。』彰国社
投稿者: 有田泰子
『ケンチク模型。宮本流』彰国社
宮本佳明の事務所でこの10数年間にわたってつくり続けてきた模型のうち、できるだけ表現形式の異なる40個の模型を取り上げて紹介する。それぞれの模型には、実物の仕上げがいかなる模型材料でどのように表現されているかといったデータに加えて、模型づくりにまつわる極意や、つくり方のコツ、裏ワザといった制作者しか気づきえないアドバイスが豊富に盛り込まれている。ユニークな設計コンセプトと模型表現の関係がわかる本。(www.xknowledge.co.jp引用)
『「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき』王国社
阪神大震災の傷を残しながらなおも建築を継承していく「ゼンカイ」ハウス、中庭を巡る外廊下に家族各個人の部屋が取りつく「愛田荘」、斜面という敷地も景観も設計に組入れた「苦楽園」など、つねに広い視野と深い読みで挑戦しつづける建築家、宮本佳明の10年にわたる仕事と思索の軌跡。
写真・図版多数掲載。(www.xknowledge.co.jp引用)
続きを読む 『「ゼンカイ」ハウスがうまれたとき』王国社
神戸カエルキャラバン 2005 『バンブーシーツ』 [六甲道南公園(神戸)]
開催地 | 六甲道南公園(神戸市) |
---|---|
用途 | 仮設テント |
開催年 | 2005年 |
構造 | 竹、シーツ、洗濯バサミ、レジ袋 |
規模 | 地上1階 |
宮本佳明展 巨大建築模型ミュージアム 〜環境ノイズエレメントを解読し、都市を設計せよ〜
計画地 | 大阪市中央区(KIRIN PLAZA OSAKA) |
---|---|
開催年 | 2005年 |
湊町アンダーグラウンドプロジェクト
このプロジェクトは大阪市の中心部JR難波駅近くに眠る「なにわトンネル」と名付けられた手つかずの巨大地下空間を利用したアートイベントである。「なにわトンネル」はパースペクティブがついた全長190mの細長い空間で、幅は25mから9mまで変化する。周囲の開発が進めば地下通路などに利用される計画であったが、実際には直下を走る鉄道トンネル建設のために立体的に生じたヘタ地として10年近く使われず、いわば「封印」された状態であった。偶然この空間の存在を知り、アーティストたちと協働して光によって場所を「覚醒」させる展示とその会場構成を行なった。高橋匡太は1232本の蛍光灯をパースペクティブの焦点に置いて圧倒的な光をつくり、映像ユニット“remo seasaw”と宮本のチームは床・壁・天井・柱・梁に対して区別なく均質で無意味な映像を壁紙のように使ったプロジェクションを行った。歪んだ空間を意識化する試みである。
計画地 | 大阪市浪速区 |
---|---|
開催年 | 2003年 |
共同出品作家 | 高橋匡太 久保田テツ “seesaw” |