宝塚ガーデンフィールズ跡地利活用基本計画・基本設計策定業務プロポーザル応募案

2015 -


 私が生まれ育ち今も事務所を構える宝塚はかつて「無理にこしらえた都会」と呼ばれた。活断層が集中する街の中央を割って流れる武庫川は暴れ川として知られる。幾度にもわたる河川の流路固定を経て先人が人工的に築き上げた街が宝塚である。“sabo“(砂防)という国際語は宝塚で生まれた。治水都市を象徴する敷地に時間を繋ぐランドスケープと宝塚らしい建築を提案した。
 地勢的な歴史の痕跡である敷地の高低差に着目して、新旧風景の描き重ねによって敷地の保全と活用を両立しようと考えた。まず土地の記憶を継承する地形、樹木、構築物などの景観要素は可能な限り保全する。その上に、別レイヤーで建築と動線群をピロティによって浮かせて、既存の風景の見え方と意味を転換させるというコンセプトである。
 建築については、上品さのみならず、赤瓦に代表される地中海風がデザインコードとして定着するに至った不思議な通俗性をも積極的に受け継いでいる。街の至る所で見られるアーチをあえてモチーフとして採用し、抽象化して見せることにより通俗性と上品さを上手く融合したいと考えた。

計画地 兵庫県宝塚市
用途  ギャラリー、図書室、カフェ、庭園、プレイパーク等
敷地面積 10,200m2
延床面積 2,810m2
構造/規模 RC造、一部PC造 / 地上3階